米国特許ニュース

服部健一
米国弁護士
2017年3月


特許関係者の皆様

1. 米国特許法101条 (特許適格主題・特許事由) の大改正案発表される


最高裁はトロール特許を抑制するために、特許適格主題(特許事由)を規定する101条を限定的に解釈するMayo, Alice, Bitski等の判決を下してきました。
しかし、全米知財部長をメンバーとするIPO(Intelectual Property Organization)は、これらの判決は不当に特許適格主題(特許事由)を狭めている、特に抽象的アイディアの主題を狭めているとして一連の最高裁判決を棄却するための101条の抜本的改正案を発表しました。
101条は1952年に現行特許制度が制定されて以来、改正は一切なかったので歴史的改正になる可能性があります。

米国特許ニュース 添付資料1 知的財産教育協会Vol24号(2017年3月最終号) (PDF 1.3MB)


2. 米国特許庁Lee長官、当面継続


米国では大統領が交代すると主要政府機関のヘッドも交代するのが普通です。米国特許庁もその1つで、2年在籍していたLee長官(元グーグル知財部長)の去就が注目されていましたが、ここ数ヶ月不明の状態でした。
そこで、知財で著名なDennis Crouch教授(ミズリー大ロースクール)が政府情報自由法に基づき米国特許庁に問い合わせを行っていたところ、米国特許庁は添付の回答を送り、当面はLee長官が継続することが明らかになりました。

新長官候補としては、Rader元判事とJohnson元J&J社知財部長が候補に上がっていますが、彼らの去就はこの夏以降に持ち越されそうです。
筆者は、Rader元判事とダニエルズ弁護士とで4月に日本で講演する予定となっていますが、Rader元判事は4月であるなら確実に日本へ出張できることになったといえます。

米国特許ニュース 添付資料2 UNITED STATES PATENT AND TRADEMARK OFFICE (PDF 114KB)